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We will be together forever 第三話

募集締め切り期限2日前
ボーカルブース
希良「いよいよボーカルパートをレコーディングすれば、歌が完成する。
後は、父さんと一緒にミキシングすれば完成!
さらに、スコアを作ってメンバーになる人達に音源と一緒に送ればOK!」


希良の部屋
希良「ふーっ、スコア完成っと。
さっ、応募のチェックチェック。
今日は3人か……。 一人目は……。」

5分後
希良「全然ダメ!
ドラムの演奏が独りよがりになっていて、走り過ぎ! 次は……。」

5分後
希良「最悪!
ベースのリズムがバラバラ……。
ここまでひどいのも才能じゃないかと思えるよ。
さて、最後の人は……。」
C「初めまして。
CiRCLEのチラシを見てDMしています。
担当パートはボーカル・ギター・ベース・キーボード・ドラム・パーカッションです。
中学の頃にバンドでボーカルだった事があります。
自作の歌ですが、全てのパートを演奏してますのでぜひ見て下さい。」

5分後
希良「……この人すごい!
全ての演奏が完璧。
それにきれいな歌声……。
3人目のメンバー決定!
DMDMっと。」

締め切り前日
教室
希良(昨日の人すごかったなぁ……。
それにしても、今のところメンバー全員がマルチプレイヤーって聞いた事ないよ。
いよいよあと一人か……。
帰ったらSNSをチェックしなきゃ。)

希良の部屋
希良「今日は全員ハズレ!
ボーカル希望の子は地声強すぎ!
ミックスボイスで歌えないとすぐに声をダメにしちゃう。
締め切り明日なのにー!
もう寝よ!」

締め切り当日
Bスタジオ
希良の父「どうだ、メンバー募集の方は?」
希良「あと一人なんだけど、昨日は全滅。
締め切り今日なのに……。」
希良の父「だったら締め切り延長すればいいだけだろ。
ほら、音源が完成したぞ。」
希良「ありがとう!
これで、スコアと一緒にメンバーになる人達に送れる。
そろそろ帰るね。」
希良の父「おう、気を付けてな。」


希良の部屋
希良「締め切りまであと3時間。
今日は3人か。
えっ、ちょっと待って……。
この人……あの有名な……。
間違いない!
アカウントに公式マークがついている……。」
D「初めまして、こんばんは!
まだメンバーを募集してますか?
私はプロのベーシスト、ボーカルとして活動しています。
2年前にメジャーデビューして、これまでにシングルを5枚とアルバムを1枚発売しています。
ソロやサポートメンバーの経験はありますが、バンドでの活動経験がなくてぜひガールズバンドで活動したいので応募しました。
メインパートはベース・ボーカルですが、マルチプレイヤーになるために第一線で活躍しているミュージシャンに師事してギター・キーボード・ドラムもちゃんと演奏できるので、どのパートでも大丈夫です。
先月発売された歌をリテイクして、全てのパートを演奏しています。ぜひ聴いて下さい。」
希良「すごい、すごいよ!
あのDがわざわざ応募してくるなんて!
信じられない……。
私の投稿が彼女の目に留まるなんて夢みたい!
さ、早く聴こう。
私この歌大好きだから。」

5分後
希良「最高!
オリジナルも好きだけど、全てのパートの演奏が超一流!
最後のメンバー決定!
DMしなきゃ!」

DM送信後
希良「メンバー全員決まった事だし、募集締め切りの投稿しよ。」
『たくさんのご応募ありがとうございました。
メンバーが決定したので募集を締め切らせていただきます。
合格した人にはDMを送信しました。
改めまして、たくさんのご応募をありがとうございました!』

A「よかった……メンバー4人集まったんだ……。
私の実力がどこまで通用するのか分からないけど、全力で頑張るだけ……。」
B「遂に始まるか……。 バンド、そしてあたしのサクセスストーリーが!」
C「みんなと顔を合わせるのが楽しみ。 ワクワクが止まらない!」
D「今まで築き上げてきた私の全てをこのバンドに捧げよう。
みんなを全力でサポートする! そして、最強のガールズバンドにしよう。
それが私を選んでくれた高島さんにできる事だから。」

30分後
希良「さ、今からスコアと音源を送ろう!
『メンバーに決まった皆さんにお願いです。
10日後に初顔合わせを行いますが、その時までにスコアの全てのパートを覚えて演奏できるようにして下さい。
パートは当日決めます。
待ち合わせ場所であるライブハウスCiRCLEのAスタジオを予約してあります。
そこで初めての音合わせとミーティングを行いますのでよろしくお願いします。』
はい、送信っと。」

音源を聴いた各メンバー
A「何これ……こんなレベルの高い歌を一人で作ったっていうの……。
かっこいい……。」
B「なかなかやるな! プロでさえここまで洗練された歌はなかなか作れないぞ。」
C「彼女の作り上げた世界にどんどん引き込まれていく……。 このレベルなら、世界でも十分に通用する。」
D「これだけの歌が作れるなら、今すぐにプロになるべきね。 メジャーデビューしたら確実に売れるわ。」